ナポリタンの食べ方で

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「ナポリタンの食べ方で考える、人生の楽しみ方」
まず一口食べてから、タバスコとチーズをどっさりかける。
これが若いころの食べ方だった。しかし今は違う。
①まずなにもかけず、二口で食べる。
②これはパスタではない。ナポリタンである。ゆえにズルッと音を立てて食べる。私はスパゲティ巻派(名前とは関係ない)だが、一切巻かずさらに口を近づけ、スパゲティをすくって、ずるずる食べても良い(後に述べるインサイドの時は巻く)
③チーズとタバスコをいきなりかけてもいいが、味の変化を楽しむことを心がける。
④「北壁チーズがけ」。向う側にだけチーズをかけて、味わいの違いを楽しむ。
⑤「インサイド」チーズをフォークにかけスパゲティを巻く。ナポリタンの味→チーズの味という、味の流れを楽しむ。
⑥「アウトサイド」。フォークに巻いたスパゲティにだけチーズをかける。チーズ→ナポリタンの味という、味の流れを楽しむ。
⑦インサイドとアウトサイドは、タバスコでも同様に楽しむ。
⑧「忍びチーズ」。麺をどけてチーズを皿に振る。しかる後スパゲティを上にのせる。
この部分はなるべく手を付けない。もしくは上層部のスパゲティだけを食べる。
結果として麺の熱で、チーズとナポリタンの味がなじみ、時にはチーズが少し溶けて絡む味わいを楽しむ。
⑨「ぺぺ・アポストロフィー効果」。胡椒がけ。やる人は少ないが、食べる全体の口数(全口数)の内、三回ほどで実行する。アクセントがつき、句読点が生まれ、リズムが増す。
⑩「博愛主義」。具が均等にスパゲティと絡むよう気を付ける。具を刺してからスパゲティを巻くようにして食べるとよい。
⑪「集中」。勢いよく食べるも、ナポリタンに対する礼節を忘れず、ソースやスパゲティ、具などが、皿の凹み部分より出ぬように気を付ける。食べ終わりの図。
⑫「立つ鳥跡を濁さず~ It is foolish bird that defiles its own nest」。終盤はスパゲティで、ソースをぬぐうようにして食べる。食後は、写真のような状態が好ましい。

⑬番外扁 「デミかけ」。前の料理などで残っていたデミグラスソースを少しかける。味がナポリタンの下手味から離れていくので、あくまで余興程度に。